クリーニング店に品物を預け、受取りを済ました後、まず何をしていますか?
もしかしたら、何もせずにクローゼットなどへ収納していませんか?
このページでは、クリーニングを利用した後に必要なことをまとめて紹介します。
鉄則!品物は早めに取りに行こう
品物をクリーニングに出すということは、同時に大切な衣服が自分の手元から離れ、一旦他の人に預けるということになります。そこで一般的に、クリーニング業者はお客様に受取日を指定し、期日までにクリーニング処理を施し品物を返却することで、サービスを完了します。
ところが近頃、想定される下記の理由などにより、お客様が受取りに来られず、トラブルになるケースが多発しています。
● クリーニングに出したことを忘れてしまった。
● 預かり証を紛失してしまった。
● 忙しくてなかなか品物を受取りに行くことができない。
● 自宅だと収納スペースが無い為、意図的にクリーニング店に品物を受取りに行かない。
クリーニング店によっては「保管サービス」として、品物を預かってから次のシーズンが始まるまで保管するサービスを行っているところもありますが、「保管」をサービスとして明示していない限り、クリーニング店では滞納品となり、様々なトラブルの原因になり易くなります。
トラブルを防ぐ為にも、預かり証はしっかりと保管し、出来るだけ受取日をきちんと守り、クリーニング店を利用するようにしましょう。
万が一受取りが遅くなりそうな場合などは、お店へ電話等で伝えておきましょう。お店によっては、品物を自宅まで届けてくれる場合もあります。
持ち帰ったらビニール袋(ポリ包装)から品物を出す
クリーニングを終えると、一般的に品物に対して一時的な汚れ防止のカバーを目的としてビニール袋を被せます。そしてそのビニール袋を被せたまま、お客様に品物を返却しています。また、このビニール袋は業界では「ポリ包装」と呼びます。
ところがこの「ポリ包装」は、お客様がお店から自宅まで持ち帰る際の汚れ防止を役割としており、一般的に保管や収納におけるカバーとしての役割は無く、その役割を誤解しお客様がポリ包装から品物を出して状態をチェックし忘れることで、トラブルがこじれる事例が多数あります。
そして、トラブルになる原因は大体次の3つのケースに分けられます。
事例1:時間が経過してからによる異変の発見
お店から持ち帰った後、ポリ包装から品物を出さずにそのままクローゼットなどへ仕舞い、次のシーズンになってはじめて開封したことで、見覚えのないシミや穴、収縮などの異変が見つかった。原因
- 長期間保管している間に、カバー内にこもった空気中のガスや湿気などが影響し変色等が起きることがある。
- クリーニング処理後に(またはその前から)異変が起きていたが、お客様がチェックをし忘れたうえ長期間放置により、ガスや湿気の影響とも相まって、異変部分の原因が分かり難くなることがある。
事例2:時間が経ってからによる他者の品物であることの"気付き"
お店から持ち帰った後、ポリ包装から品物を出さずにそのままクローゼットなどへ仕舞い、次のシーズンになって開封し、はじめて自分の品物ではないことに気付いた。原因
スーツなどは他の商品と似ている品物である為、外観の一部では分からなかったが、着用してみたら自分の品物ではなかった。しかし、受取りから時間が経過している為、探し出すことが困難になった。
事例3:乾燥不十分による化学やけどの発生
ポリ包装で密封された状態だった「合成皮革のパンツ、スラックス類」を着用したら、皮膚の表面が赤くなり火傷のようになってしまった。原因
- ドライクリーニングをした後の乾燥不十分によるもの。
石油系溶剤が高濃度に残留した(しみ込んだままの)衣類に直接皮膚が長時間接触することで皮膚炎が起きることがある。- スピードクリーニングによる短時間仕上げにより、乾燥に時間をかけることが出来ず、乾燥不十分で返却されてしまうことによるもの。
スピードクリーニングの落とし穴?
組合では「化学やけど」を起こさせない為、ドライチェッカーと言われる機械を用いて衣服に付着する溶剤の残留度を計測したうえでお客様に返却するよう指導していますが、クリーニング店の中にはドライチェッカーを用いず、乾燥に時間をかけずリスクがあることを知りながら返却する業者もいる為、店員に「ドライクリーニングの乾燥はどの程度時間をかけているか?」「ドライチェッカーを使用しているか?」など、尋ねてみましょう。
まとめ
クリーニングサービスに限らず、トラブルは時間が経過すると解決が困難になっていくと言われています。クリーニングを利用した後には、下記のことを必ず行いましょう。