染みを知ろう | 汚れの種類について | 東京都クリーニング生活衛生同業組合

汚れの種類について

染みを知ろう

「染み」というのは、洗って落ちないほど繊維と結合したものを意味します。
つまり、「汚れ」と「染み」は区別して理解しておくことが重要と言えます。
そこで、このページでは「染み」について紹介します。

染み(シミ)とは?

染みとは、「汚れ」が空気中に浮遊している化学物質や紫外線、人体から分泌する皮脂や垢(あか)などの影響で繊維に結合し、通常のクリーニングでは落としきれないものを言います。
また、「染み」は時間が経過し過ぎたり、汚れの種類によっては「染み」を落とすのに高度な技術を要する場合があります。

そこでクリーニング店では、「染み抜き」を通常のクリーニング工程に含めて行うお店や、別サービスとして扱うお店など、染みの状態や方針によって様々なお店が存在します。

つまり、一般的に「染み(シミ)」を落とすには、いわゆる洗濯(クリーニング)とは別の方法で行われ、汚れを落とすうえでのメカニズムも異なります。
病院に例えると、通常のクリーニングは「内科」で、染み抜きは「外科」というようなイメージです。

染みが付いたらすぐにクリーニング店へ!

染みは時間が経つごとに繊維を悪化していきます。悪性の腫瘍(しゅよう)のようなものですので、早めの適切な処置が必要です。
また、染み抜きは正しい知識と正しい手順を要する技術であることから、出来るだけ自力で染み抜きをやろうとせず、すぐにクリーニング店へ相談に行くことをお勧めします。

染みの構造を知ろう

染みの構造

イラストは、よく起こる染み(シミ)として挙げられる"食べ物"の染みを構造化したものです。
食べ物の染みの構造は、一般的に油溶性の汚れが表面を覆い、その内部に水溶性の汚れ、色素などが含まれている状態です。


染みの付いた直後

汚れ
付いた直後の染み
通常のクリーニングで洗い落とせる「汚れ」の状態です。クリーニング店の受付で「何の汚れか?」を店員へ伝えて、迅速にクリーニングしてもらいましょう。油汚れは「ドライクリーニング」を行い、水溶性の汚れは「ランドリー(水洗い)」を行います。

染みが付いて1週間~10日

染み(シミ)
少し時間が経過した染み
衣類の繊維に汚れが入り込んでおり「染み」の状態です。
染みの構造を1枚1枚剥がしていくようなイメージで汚れを取り除いていく必要があります。
クリーニング店では、繊維との相性を見ながら、油をとる薬品を使って油溶性の汚れを取り除いた後、水溶性の汚れ・色素を取り除いていきます。
この際、繊維を痛めないよう慎重に専門的な機械や道具などを用いながら染み抜きを行います。

染みが付いて1ヶ月以上

変色
かなり時間が経過した染み
染み抜きでも落ちない「変色」した状態です。この状態になると繊維が傷みだしている状態と言えます。
変色した染みは、漂白剤を塗るなどし、慎重に熱を加えるなどして色素を中和させ落としていきます。
この段階になると、クリーニング店でもより専門性の高い技術が必要になってきます。

古い染み

色補正
古い染み
古い染みになると、完全に落とすことはほぼ不可能になります。汚れが繊維を壊してしまっている状態です。
この段階になると、変色した染みの上に色を塗る「色補正」が必要になってきます。

参考:山口県クリーニング組合青年部
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